Q:イ・ジョンウンさん、表情や目の演技が良かったと思います。役作りのためにどんな準備をされましたか?
イ・ジョンウン「以前、ミュージカル『パルレ』で四肢が不自由な障害者の母親役を演じたことがあります。その時、そういった方々の人生に関する資料をたくさん探してみたことが役に立ちました。声を出す、出せないの問題ではなく、相手をどう見るかが重要だと思いました。死にそうな苦痛の中で、生をどのように見るべきかを考えました。劇中で、(ノ・ジョンウィに)『君が残っている』と言ってあげる心情を理解する瞬間から表情などは気にしなくなりました」
Q:ノ・ジョンウィさん、簡単ではない役ですが、どのように臨まれましたか?また、20歳になりましたが、抱負を聞かせてください。
ノ・ジョンウィ「(撮影)当時は私にも心の傷があったので、それをセジンとして昇華して表現したいと思いました。何より、一瞬ですべてを失った悲しみと傷をうまく表現したくて、役の内面と表情などに重点を置いて演じました。
20歳になった抱負は特になく、先輩たちの背中をしっかり追って行きたいと思います。至らない点のない後輩になって、(先輩たちが歩いた)その道を歩いていきたいという思いで、頑張っています」
Q:“キム・ヘス”という名前だけで期待される部分が多いと思いますが、撮影に臨む時にそういうことを意識されていますか?それとも一つのキャラクターとして受け止めていますか?
キム・ヘス「(役者生活も)長くなると、いい方でいろいろ意味づけられたり、責任を付与されたりしますが、実際の役者としての自分は、自分の役を演じ遂げることで精一杯です(笑)」
Q:ノ・ジョンウィさん、大先輩たちと共演した感想はいかがでしょうか?
ノ・ジョンウィ「最初は、校長先生が2人いるようなプレッシャーがありました(笑)。単なるプレッシャーではなく、先輩たちとご一緒する完成度の高い作品に迷惑をかけたくないというプレッシャーでした。今回の機会を通して不足する部分を埋め、見習い、一段階成長できるありがたい作品だと思ってもっと頑張ろうと思いました」
Q:お互い演技の呼吸が印象的だったシーンを教えてください。
キム・ヘス「最後にこの事件の真実を知ってジョンウンさんと遭遇し、連帯感を感じるシーンです。そのシーンは最も重要なシーンなので、ジョンウンさんと現場でどんな感じを共有し、演じられるかと悩みましたが、現場に着いたらジョンウンさんが遠くからリヤカーを引っ張ってくる姿を見て涙が出ました。近くに来たジョンウンさんも泣いていました。しばらく手を握って何も言わず泣きました。現場で初めて経験した、特別で、複雑な感情でした。この映画をひっくるめて、一番大切で意味のある瞬間で、大切で完璧な瞬間です。
また、ミンジョンを演じたキム・ソニョンさんにも本当に感謝しています。現場でいつもヒョンスの友達としていてくれましたし、エネルギーと活気を与えてくれました。今回の作品では宝石のように素晴らしい同僚に出会い、貴重な友人を得ることができ、幸運で私への祝福だと思います」
イ・ジョンウン「私も最後のシーンです。2人とも大きな秘密を知って会った時、役としても、役者としても一致する瞬間でした。ヘスさんはスターとして約50年間活動してきましたよね。(キム・ヘスに向かって50年と)言ってしまってごめんなさい(笑)。生きてきた位置は違うけど、同じ時代を生きてきた2人の連帯が成り立つ瞬間で、とても大切でした。どんなことを経験してきたのか、あえて聞かなくても分かります。また、若い世代が生きていくのにどうしてあげればいいかを考える年なので、ジョンウィさんに諦めてはいけないことについて話すシーンも印象に残っています。
ノ・ジョンウィ「イ・ジョンウン先輩と感情シーンを撮る時、実はあれが演技だったのか、本物の涙だったのか正直分からないです。当時、先輩と手を握った時、すごく心が落ち着き、先輩の眼差しからも癒しを得て、誰かに抱きしめてもらっているような感じがして、たくさんの涙が出ました。とても幸せでしたし、こんなに気楽に演じても良いのかと思うほど、演技ではないような気がしました。あの時に癒されたおかげで、今明るく生きていると思います(笑)。ありがとうございます。また、ムン・ジョンヒ先輩とのシーンでは、(先輩に)吸い込まれるような感じがする不思議な経験をしました。あまり会ったことはないけど、(劇中のように)私が頼っている人という感じがして、演じやすかったです」