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明洞
明洞は外国人だらけ?!
힙지로(ヒプチロ)
弘大




明洞

ちょうど一年前のレポートでは、既に廃墟と化してしまった明洞の悲しい様子をご紹介しましたが、その後、オミクロン株によるコロナピークを乗り越えた2022年の4月18日以降には、明洞にも周辺の社会人や現地の人が少しずつ戻ってきました。まだまだ空きテナントはあちこちに多く見られますが、最新の様子をご紹介いたします。

まず、現地の人が戻ってきた火付け役となったのは、以前にもご紹介した明洞のホットプレイス(ホットスポット)である明洞聖堂の目の前にある「MOLTO」と中国大使館のお向かいにある旧中華民国大使館の建物を改装してオープンした「The Spot Fabulous」などがあります。こちらは>>以前のコラムをご覧ください。

この日も多くの人が並んでいて、しかも天気も梅雨の合間のカンカン照りで、とても並んでいられなかったので足早に他のスポットを探しに移動しました。

新たに話題になっていたのは、4号線明洞駅側から入って1本目の道を右(西方向)へずっと入って行き、ちょうど世宗ホテルの裏手の角に位置したお店です。

外観はこのように一見ヨーロッパ風にも見えるのですが、入口のすぐ中にも立っている人がご覧いただけるでしょうか?人が多くて中を撮ることはできなかったのですが、韓国の人(アジア人)だけではなく欧米の方も多くいて、明洞界隈では既にグローバルに有名になっているお店のようです。

名前は「Leesar Coffee(리사르커피/リサコピ)」で、韓国に最近増えだしているエスプレッソバーになります。
こちらは座席が3テーブルしかなく、他の人はスタンディングのバーテーブルで飲むことになります。立ち食い蕎麦ならぬ立ち飲みエスプレッソのカフェでした。このカフェの不思議なところは少ないテーブル席と関りがあります。

このカフェはエスプレッが1500ウォン(約160円 7.21現在)でとても安いのですが、人がいつも多くてゆっくりできるのかは不明ですがテーブル席で同じエスプレッソを頼むと、お値段がなんと3000ウォンと2倍に跳ね上がるのです。席によって値段が変わるお店は韓国では初めてみたので、クロヤンには新鮮な衝撃でした。果たして韓国の方に、この文化が受け入れられるのか?と今後の反応が楽しみです。

明洞は外国人だらけ?!

さて、お腹も空いたという事でクロヤン大好きなハンバーガーショップに行ってビック○ックセットを食べながら明洞を行き交う人を眺めていたのですが、先ほどのカフェといい○クドナルドといい、明洞の3分の1は外国人ではありませんか!あれ?韓国って今はもうこんなに簡単に来られるの?と疑問に感じてしまいました。

だって、つい先日まで日本の韓国領事館では一日150人まで云々と言ってニュースになっていたばかりでしたので、韓国への入国はどこの国の人も難しいものとばかり考えていたのからです。 ところが日本以外の国を見ていると、ワクチン接種を済ませている、PCR検査や迅速抗原検査の陰性証明さえあれば日本のように観光ビザの申請が必要なしのノービザ観光ができる国が意外と多いことに驚きました。

早くから韓国とトラベルバブルを締結していたシンガポールではお互いにビザなしでの往来が可能でしたし、ヨーロッパの国々からも韓国へはビザの申請なしに入国が可能になっているようです。じゃあ、どうして日本人はビザを申請しないといけないの?と僕も不思議だったのですが、どうやら日本政府が韓国人に対してビザ取得を義務付けていることに対する対抗存置ということが分かりました。

ちょうどCNNが発表している「世界最強パスポート」ランキングで日本が韓国とシンガポール(共同2位)を抜いて、ビザなしで渡航できる国が193か国と最も多いと発表されたばっかりなのに、すぐお隣の韓国にすら行けないじゃないか!とツッコみたくなってしまいました。

힙지로(ヒプチロ)

とうことで韓国では、ここひと月余りで本当に外国人の姿が目に見えて増えてきています。明洞にも増えて来てはいるのですが、建物の改修や新規店舗が入るまでには時間もかかるものです。明洞もまだまだ増えてきている観光客には追い付いていないという印象でした。

そこで最近は、明洞界隈を離れて、明洞周辺へとオシャレエリアが広がりつつあります。復古の流れに乗って昔ながらの雰囲気が残っている地下鉄2号線上のウルチロ(乙支路)が特に熱いようです。オシャレなお店が増えつつあるとこうとで、ヒップなウルチロという意味の「힙지로(ヒプチロ)」という言葉が生まれる程です。

以前からソウルのビアガーデンとして知られていた乙支路3街駅近くの路地にある「ノガリ横丁」では、社会的距離置き解除に伴って以前の活気が少しずつ戻ってきています。この日は少し早めのオープン前の時間に立ち寄ったのでお客さんはいませんが、ご覧ください。

コロナ中は想像もできないくらいぎっしりと、プラスチック椅子と簡易テーブルが敷き詰められているではありませんか。

最近ではまたコロナがぶり返してきていますが、韓国政府は時短要請や社会的距離置きの強化などはもうしないと言っているので、夜の街はどこも相変わらずの人出です。

この日は夕方から雨が降ってきて、しかも夜には本降りになってしまいました。夜10時も回って、先ほどのお店も『外は濡れるからお客さんも少ないのかな?』と思ってもう一度戻ってみたのですが…。

なんと雨なんかお構いなしで、雨が降るならパラソルを開けばいいだけだそうで、店頭も雨除けが長々と広げられていましたし、道路もお客さんに占領されていて、むしろ通行人が申し訳なさそうに通らなければならない状況でした。さすがソウルの夜は雨が降ろうと元気でした!

そしてこのような広めの路地だけではなく、ウルチロ周辺にはもっと細い路地もたくさんあります。

韓国の인싸(インッサ)(인사이더(インサイダー)を強く発音して縮めた形で、友だちが多くて集まりなどにも積極的に参加してSNSなども活発にアップロードしている人)たちもこのような路地で写真を撮っていました。

日本の路地とは、これまた雰囲気が違う路地が広がっています。

地面のブロックやシャッターの感じがソウルっぽいなと感じてしまいます。そしてこのような路地の極めつけはこちらだと思いますが、さあ、路地がどこにあるかお分かりになるでしょうか。

もしかしたらもう訪れたことがある핵인싸(ヘッインッサ)の人もいらっしゃるかもしれませんね?「핵인싸(ヘッインッサの핵は漢字で核、つまり中核という意味や、(被爆国の日本的には微妙ですが)核爆弾のように周りの人に莫大な影響を与える人という意味で使われています」

右側のビルのどこかに路地の入口があります。少し近付いてみましょう。

さて、どこに入口があるか見えましたか? え?まだ分かりませんか?
ほら!赤い看板のところに隙間があるじゃないですか。

ね?ハリポタの世界にでも紛れ込めそうな空間じゃありませんか?どのぐらい狭いかと言うと、こんな感じです。

ご覧ください!この幅しかないんです。

人ひとりでギュウギュウになるくらいですから、力士さんは横を向かないと入れないでしょうね。この激細路地を進んで行くと…。

奥には古めかしい内装のこじゃれたカフェが登場します。この辺は京都のような下町のような感じもしますが、その辺はアジアに共通している雰囲気なのかもしれません。

このように若い人たちに注目されるようになってきているヒップなウルチロ。
ぜひとも皆さんのお越しをお待ちしております!

弘大

そして様変わりしていると言えば弘大も大きく変わっています。

明洞とは違って元々韓国の人も多く訪れるエリアだっただけにコロナの影響は大きく受けましたが明洞のように廃墟になることはありませんでした。それでも人出自体が減ってしまってビルの中のテナントなどは大打撃を避けられませんでした。特に目立ったのが大手チェーン店の撤退です。

まずは2020年にエンジェル・イン・アス・コーヒーが閉店し、バーガーキングも撤退してしまいました。

その後、バーガーキングの入っていた場所は、2022年7月現在もずっと空き店舗のままになっています。クロヤンも好きで弘大に行った時はよく食べていただけに、少し悲しいです。

そして大学の正門からまっすぐ降りてきて大通りと交差する角にあったマクドナルドも2021年に閉店となってしまいました。まあ、こちらはビルの再開発に伴う取り壊しでしたが、その後弘大にはマクドナルドがまだ再オープンはしていないのです。
ところで、こちらの広告は誰だかお分かりでしょうか?


ユ・アインに見えるでしょう? ところがこのモデルは実在しない仮想人間なのです。もちろんユ・アインをモチーフにしてはいるのでしょうけれどもね。

で、この仮想人間の名前はム・アインです。ムとは「무신사(ムシンサ)」というブランドの頭文字のムから来ていて、このブランドの看板息子をしっかりと勤めていました。

このムシンサというブランドは日本にもついに上陸したので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。オンラインファッションストアブランドなのですが、最近韓国で流行っているのはオンラインショッピングモールのショールームとして同じ商品の実物を直接手に取ってみれるスペースが登場したのです。

オンラインショップは安くていいのですが、実物を見れないので買ってみたら思ってたものと違って失敗した経験は誰にでもありますよね。

このムシンサを始め、カバーナットなどもオフライン売り場をカンナムや弘大に設けて、MZ世代を取り込んでいます。

店内には10代20代の子たちがほとんどで、30後半のクロヤンは若干浮いた感じでしたが、取材のために背に腹は代えられませんからね。こんな感じでインスタ映えするスペースも構えたりしてオンラインをうまく利用しているようでした。

こちらはオンラインで販売するための体験型オフラインショールームとしての役割を果たしていますが、ネットで買ってもお店で買っても価格は同じなところがミソだそうです。

このようにトレンドは止めどなく変わり続けています。またコロナがぶり返してきていますが、気を付けつつもソウルの最新トレンドをぜひとも満喫されつつ、再び戻ってきた路上ライブなどもご堪能いただければと思います。



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