ヨン・ウジン、アクションばかり入れてきた監督に疑問“なぜ僕に?”
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俳優ヨン・ウジンは、映画『誰もいない所』を選んだ理由として、キム・ジョングァン監督に対する固い信頼があったからと語る。久しぶりに映画復帰する彼は、作品を通して安らぎを感じてほしいという願いを伝えた。
『誰もいない所』(監督キム・ジョングァン)は、初春、7年ぶりにソウルに帰ってきた小説家のチャンソク(ヨン・ウジン)が偶然出会って別れた、誰もがいるが誰もいない、道に迷った心の話だ。
短編映画『ポラロイド作動法』で多数の映画祭を席巻しスポットライトを浴び、『最悪の一日』(2016)、『ザ・テーブル』(2016)、『ジョゼ』(2020)をはじめ、Netflixオリジナル『ペルソナ-仮面の下の素顔-』などを演出したキム・ジョングァン監督の新作だ。第20回全州(チョンジュ)国際映画祭全州シネマプロジェクト選定作として登場した。
ヨン・ウジンは、キム・ジョングァン監督との最初の作品『ザ・テーブル』を通じて、人生に対する態度、作品を見る正直な感情、俳優の心構えについて学んだと告白した。その後、『誰もいない所』で再会した。
―『誰もいない所』で久しぶりに映画復帰されましたね。
「公開されたのは『出国』以来3年ぶりだと思います。撮影が終わった作品はまだ2つ残っていて、順次公開予定です。公式席上に映画で参加するのは約3年ぶりです。(コロナ禍が)一日も早く終わり、積極的にアピールしながら多くの方々と自由に、気楽に接することができる時がくることを願っています」
―全州国際映画祭で公開されましたが、『誰もいない所』の完成形を見た感想はどうでしたか?
「実は2週間前に見ました。全州国際映画祭で見る機会はありましたが、個人的な事情で見ることができず、公開を準備しながら内部試写会を通じて初めて『誰もいない所』を見ました。キム・ジョングァン監督の作業部屋に遊びに行って、パソコンでもいいので早く見たいと思っていましたが、キム・ジョングァン監督に『劇場の大きなスクリーンで見てほしい』と止められ、見たいものを我慢するのに手を焼きました(笑)」
―待った末に『誰もいない所』を見ていかがでしたか?
「キム・ジョングァン監督に感謝の言葉を伝えたいです。今回の作品は、監督に恩返しする気持ちで“どんなインスピレーションを与えられるか”という考えを持って作品に取り組みました。得るものといただくものがとても多くて、借金をした気分です。とても感謝しています」
―キム・ジョングァン監督に対する信頼が格別なようですね?
「それが一番大きかったですね。監督への信頼が確かなものなので、出演したのが大きいです」
― 『ザ・テーブル』当時は女優さんと演技する機会がありませんでしたが、『誰もいない所』では3人の女優さんと共演されましたね。
「『ザ・テーブル』の時は、お会いしたくても機会がありませんでした。今回は他の方々にも会えて、その方々の演技に心酔し、光栄で、驚きの連続でした。
イ・ジウン(IU)さんと一番最初に撮影しました。初めてお会いしたのですが、持っているエネルギーが神秘的でした。初めて会った瞬間からミヨン(IU扮)として座っていました。オーラが神秘的で、大きな山のように感じられました。イ・ジウンさんとの共演で、緊張が解けました。調和する感じがあり、あまり話を交わさなくてもミヨンのオーラをそのまま纏っていたので、(おかげで)スタートを楽に切れました。
イ・ジュヨンさんは、台本リーディングの時と全く違いました。ビジュアルの持つ引き込む力があって、イ・ジュヨンさんと読み合わせを一番しました。(読み合わせを)重ねていくうちに慣れてきて、本番で読み合わせの時と少し変えてみたり、創造的で風変わりなイメージを生かせたと思います。むしろ僕よりジュヨンさんの力が大きかったです」
― 『ザ・テーブル』の中のチャンソクはどう演じられましたか?
「見方によっては一番どこにでもいそうな存在に見えるよう演じました。僕らしさが出たと思います。チャンソクと似ている部分があったので、自分の姿ばかり出てしまわないか心配で、努力しました」
―映画2本、ドラマ1本の公開、放送を控えてますね。
「『アンダーカバー』は4月後半に放送されます。チ・ジニさんの大学時代を演じました。それもこれまでの僕の姿とは違って、アクションが多く、新しい経験でした。『恋愛じゃなくて結婚』、『内省的なボス』を演出した監督の作品ですが、チ・ジニさんが若い頃の扮装をして演じても良いだろうに僕に機会を下さった理由について考えました。“大変なところはすべて僕に演じさせるんだな”と思うくらい、アクションばかりでした。毎回、現場には運動をしに行く気持ちで行っていました(笑)」
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