あらすじ
「あなたは今、大丈夫ですか?」
万年受験生のギテが故郷に帰ってきた。
司法試験が廃止され、国家試験受験生という悲しいタイトルすら使えなくなってしまったギテ。
配所に向かうように帰ってきた故郷には、会いたい人も、歓迎してくれるような人もいない。
生計のために古いセカンドラン映画館「グクド劇場」で働き始めたギテ。
看板職人兼劇場管理人オさんは「急募とのことでちょっと手伝いに」来たギテが気に食わなかった。
偶然出会った同級生であり歌手志望のヨンウンは、ギテと違い24時間追われるように様々な仕事を転々としているし、昼夜問わず酒に酔っているオさんはギテの話し相手になってくれるし、子供たちのために自分の体のことを顧みない母は気がかりだが、ギテはこの人たちと、この故郷が嫌いではなかった。
「大丈夫です。あなたの今が映画のようでなくとも」