あらすじ
「今診療台にいるものは、人ではないと思え」
手術を怖がる新人医師に強烈な一言を放ったのは、笑顔も涙も失った女医、ソン・ウンジェ(ハ・ジウォン)。外科医のエースとして活躍する彼女の夢は他でもない、外科医トップの医事課長だ。
だが、医事課長への道はそう簡単ではなかった。ウンジェの腕によって有名な財閥グループの患者を助けたものの、その手柄を現・医事課長に横取りされてしまったのだ。自分の夢のためとはいえ、何も言えずに従うだけの日々…。
そんなことよりも、ウンジェにはうんざりすることが一つあった。
それは、離島に住んでいるウンジェの母の行動だ。離島の病人に、ウンジェのいるソウルの病院を紹介し送りつける…そのたびに負担を強いられていたウンジェは、そんな母に心底うんざりしていた。そしてある時、母にきつくあたってしまう。母が病気であることも知らずに…。
そして、ウンジェの母は、病によって他界した。話を聞くことさえしていれば、助けられた…。後悔の念にさいなまれながら、ウンジェは母の死後、あることをきっかけに“病院船”で働くことになる。
母の元にも訪れていた“病院船”。それは、離島を回って診療を行う船舶のこと。一般の病院に比べ患者の数は10倍。だが、搭載された設備は最低限。その分危険も比例するとして、誰もが敬遠する勤務地だ。
だがこの船こそが、冷淡な女医を変えるきっかけとなった。自ら病院船勤務を志願したというクァク・ヒョン(カン・ミニョク)を始め、病院船で出会った他医師たち。ウンジェは彼らと共に、成長する姿を見せていく。