あらすじ
往年のボクシングスター。今は殴られる男。もうこれ以上落ちることができないところまで落ちた!
一時はアジアンゲーム銀メダリストだったテシク、現在彼は道でお金を稼ぎ、人に殴られる仕事をしている。賭博で負けた借金と、工場の火事によってすべてを失ってからというもの、生計のために仕方なく道で殴られるボクサーとして生きているのだ。
彼にとって唯一残ったものと言えば、妻と愛する息子だけ。だが彼を探しているのは、噂を聞いて全国各地から集まってくる見物人と借金取りだけという悲しい身分。体も心も疲弊しきった彼に、さらに追い打ちをかけるように妻は離婚を要求してきて、人生の唯一の希望である息子ソジンと一緒に暮らせなくなってしまい、てしくは深い絶望感を味わう。
これ以上失くすものはない老いたボクサーテシクは、再び希望を抱いて新人王戦に出場することを決心することになるのだが…。