あらすじ
ガント(チュウォン)は権威ある父が独立運動に関連して非業の死を遂げた後、その偉大な父の願いのために必死に生きてきた。
あまりにも貧しい家庭環境で自分はろくに教育も受けることは出来なかった。でも法律大学まで行った兄ガンサン(シン・ヒョンジュン)のためなら我慢できた。
しかしその兄は独立運動のせいで頭がどうにかなってしまった。そこでガントは王の血統が支配する朝鮮ではなく、大日本帝国に忠誠することを誓ったのだ。
ある日、朝鮮と日本の併合を導いた愛国家イ・ゴンの葬式が行われた。鍾路署の警部補になっていたガントは、葬列の警備をしている中、死体に向かって石を投げつける女を追いかけ始める。
葬式を侮辱した女を捕まえてみると、彼女は1ヶ月前に死刑宣告を受けたものの、庶民の英雄カクシタルに助けられて逃げ出した、独立軍隊長であるタムサリの娘モクタン(チン・セヨン)であることを知る。
彼女は独立軍隊長である父に誇りをもち、父を探すためわずか10歳のときに国境越えを試みるものの、生死の境地をさまよった。そんな彼女の人生の目標は、父と再会すること、そして生死をさまよったときに出会った坊ちゃんにもう一度会うことだ。
ガントはせっかくモクタンを捕まえたにもかかわらず、そこへ馬に乗ったカクシタルが現れ、武装警察たちをけちらし、弔問客に向けて短刀を振りかざした。そしてイ・ゴンの旗に意味不明の「キ」の文字を残し、モクタンとともに消えてしまった。
※カクシタル…安東市の河回村に伝わる昔からの伝統的な仮面遊びで使う、花嫁の仮面のこと。