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取材記事


平日にもかかわらず、日本武道館は満員のファンでうめつくされた。
開演時間が過ぎると、どこからともなく手拍子が始まり、会場が暗くなると一斉に赤いハートのペンライトが点灯した。

スクリーンには2014年から1年ずつさかのぼり、日本デビューした2005年の初コンサート映像がダイジェストで流れた。

するとステージの前にかかった白いカーテンがゆっくりと上がっていく。

ステージセットの階段上に白いスーツに身を包んだリュ・シウォンが姿を見せると、会場には大歓声が響き渡った。

階段の上はレコーディングスタジオのように、譜面台とスタンドマイクが置いてあり、そこでリュ・シウォンがヘッドホンをして、過去の名曲のサビを数曲歌った。

ゆっくりとヘッドホンを外すと階段を下りながら「夕焼け」、「愛してる」を披露。

「愛してる」では、花道を歩きながら「みなさん、本当に…会いたかったです」と言い、感極まって歌えなくなる一面も。「すみません…」と言いながら歌い終えたリュ・シウォンが「みなさん、本当に愛してる…サランヘヨ~」と伝えると、会場には温かな拍手が起こった。

アップテンポの「ひまわりのRhapsody」では、ダンサーを従えダンスも披露。ファンも曲に合わせてペンライトを振り、「みなさん一緒に~!」というリュ・シウォンの声に呼応し、ファンも頭の上でハートを作って、会場は一体感に包まれた。

「オッパー(お兄さん)!」という声に「僕はあなたのオッパですか?」と笑いながらトークタイムに突入。

「(すべて日本語で)こんにちはー!ホントにお久しぶりですね!ホントに、ホントにようこそ!お元気でしたか?」

囁くような優しい声に「ネー(はい)!」と返事をするファン。

「コンサートは2年ぶりですね。2005年の初コンサートが昨日のことのようなのに、10年経ってここに戻ってきました。感慨深いです。僕が休んでいた2年間、みなさんが恋しかったです。みなさんもそうでしょう?」と流暢な日本語で話しかけると、「ネー(はい)!」と再びファンが答えた。

すると「声がちっちゃいです!もっと大きく!」とし、「10周年の今回のコンサートでは、できるだけたくさんの歌をうたうつもりです。10年間のみなさんとの思い出を振り返りながら、1曲1曲大切に歌います。今日のコンサート、みなさんと僕だけの忘れられない思い出にしましょうか?」と問いかけた。

さらに「愛してる」を歌った時を振り返り、「武道館に来ると涙が出ちゃいます。(日本語で)僕もびっくりでした!でも2005年を思い出し、そしてこの2年半の辛いことも思い出して、いろんなことが頭を交錯して…。みなさんを見たら、どんな気持ちか複雑だったけれど、(涙が出て)本当にびっくりしました。もう年も年だし、泣くのを辞めないと。でもそれほどに口で言わなくてもみなさんの愛が感じられたからこそ、急に感情がこみ上げて来たようです」と、語った。

写真提供:(c)アービング



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