チョン・ソンファ「14年間も安重根を演じることができてありがたい」
(全1ページ)
Q:自身の出演が『英雄』のリスクになると考えていたそうですね?
「主演を一度もしたことのない俳優がこのように大きな作品の主演をするということ、またミュージカルジャンルというリスクが存在する映画なのに、このように観客の前で披露することになって感謝しているし、不思議です。私の長年の夢が叶う瞬間でもあり、観客の皆さんがミュージカル映画に対して心を開くきっかけになったらうれしいです。
私の前に与えられたミッションだけを考えました。‘私に与えられたことをうまくやり遂げなければならない’という考えしかありませんでした。あの山さえ越えれば私の家だと思った時に山を見て歩くと、方向が狂う可能性が高いです。自分の前の道だけを見て山を感じながら行くのです。色々な心配に対して考えるより、自分に与えられたミッションが何なのか、点検してチェックしながら撮影を進行しました」
Q:作品を作るきっかけはミュージカルだったと聞きました。
「ユン・ジェギュン監督がミュージカル『英雄』の公演を見に来られたのですが、“ミュージカルだけしかないのは、とてももったいない作品だ。ストーリーと音楽が大好きで、たくさん泣いた”と話していました。お話だけでも感謝していると申し上げましたが、次のシーズンにまたいらっしゃって“我が国に住む人々が、安重根という人を筆頭に多くの独立運動家に対して負債意識を感じることができればいいと思う”とおっしゃいました。
映画化計画を話してくださり、当時は誰になろうがそばで助けなければならないと思いました。しかし私にオファーしてくださったので戸惑い、新しいジャンルを開拓することなので恐怖が先立ちましたが、証明して見せなければならないという気がしました」
Q:役作りのためにしたことはありますか?
「ユン・ジェギュン監督が“ダイエットしろ”とおっしゃったので、86kgから72kgまで痩せました。痩せるのは簡単なようですが、苦しいです。特に、当時公演をしながら痩せたのでさらに難しかったです。少なめに食べて、たくさん走る方法でとにかく痩せました」
Q:ミュージカルとの違いを教えてください。
「シナリオ自体が、舞台の台本とは非常に違います。舞台では説明が不十分な部分もあり、音楽的な部分を強調することも多いですが、映画では突然シーンが変わることにおいてぎこちなさがあってはならず、観客の頭上に疑問符が出てはなりません。初めてミュージカル『英雄』に接した時のように研究しました。
ディテールに変わった部分が多くて、新しい作品のように感じられました。シナリオも何度も繰り返し読み、南山にある安重根記念館に行って、そこにあるすべてのものを読んで、足跡を辿ったこともあります」
Q:撮影で苦労したことはありますか?
「最初はとてもぎこちなかったです。‘私は歌が下手なのかな?’、‘私は歌が上手なはずなのに、なぜ下手に感じるのだろう?’と思うことが多かったですが、すぐに慣れてきました。空間を感じることが大変でした。最初はメンタルが崩壊しましたが、状況が感情の振幅を調節してくれるような感じがしました。
舞台は精製された声が出ているが、映画はそうではないです。映画はその時の率直な感情が先に出なければなりません。スクリーンが大きすぎるので、嘘で演技するとすべて見えます。少しでも嘘をつくように演技しているようなら、監督がすべて指摘しました。歌がどうすれば台詞のように聞こえるか悩み、歌詞一つ一つを真実の感情で歌いました」
Q:撮影は忙しかったのではないですか?
「助演の時はワンシーン撮って数時間休みましたが、回数が多いので大変でした。休む時間はありませんでしたが、それだけ気にすることが多いので、それ自体が不思議でおもしろかったです。主演を務めた初めての映画なので、すべてが挑戦でした。そのため、撮影現場でワクワクすることはできなかったです。
映画で1人の主人公がストーリーを導いていく時、どのようなトーンとマナーを備えなければならないのかたくさん学びました。サッカーといえば、サッカーボールを蹴ることが得意なのではなく、ドリブルもできなければならないということを感じました」
Q:ミュージカルで14年間にわたって安重根を演じたことについてどう思いますか?
「とてもありがたいのは、私という人を投影して安重根の意思を見せることができるという点です。私と安重根義士を同一視したことはないですが、正しく生きなければならないと思います。安重根義士が残した遺墨(個人が書き残した書画)の中で、『孤莫孤於自恃』(自分で偉そうにすることほど孤独なことはない)を自身の信念と考えて生きています」
Q:公開を目前に控えている感想をお願いします。
「先日公開された『人生は美しい』もそうだし、ミュージカル映画はありましたが、オリジナルミュージカルから映画を作ったのは初めてです。海外で『レ・ミゼラブル』、『キャッツ』などが映画化され、観客の良い評価を得ましたが、我が国では初めてで、私にとっては長い夢だったことが叶う瞬間のようでうれしいです。韓国ミュージカル映画も競争力があるということをお見せしたいです。
『英雄』の宣伝に熱を上げながら公演舞台にまで上がるので、体力的に大変な状況です。過負荷がかかる状況ですが、私を必要としてくれるところがあるので、夢を叶えることができればしなければならないと思っていま。『英雄』に続いて次の作品もミュージカル映画を披露したいです」
Q:今年はどんな1年でしたか?
「今年も私にとって挑戦的な1年でした。新型コロナウイルス感染症から抜け出し、作品を円滑かつ攻撃的に行いました。『ジェントルマンズ・ガイド』から『ミセス・ダウトファイア』、『英雄』まで体力的に難しいですが、それをやり遂げ、この作品によって1年を素敵に終えることができて幸せです。映画『英雄』の結果まで良ければ申し分ないです」
(c)STARNEWS
(1/1ページ)