イ・ジョンジェ「スパイジャンルに挑戦してみたかった」
(全1ページ)
Q:『ハント』を演出した理由を教えてください。
「スパイジャンルに対する好感がありました。幼い頃はあまり考えたこともありませんでしたが、韓国人は政治に関心が高く、選挙にも真剣に取り組みます。そして理念、信念とは何かをさらに考えるようになりました。
そして私が知っている理念や信念は合っているのかと考えました。何のための理念であり、信念なのか。『ハント』にはそういった思いが詰まっているのが魅力的でした」
Q:どのように脚色して演出しようと思いましたか?
「リスキーな部分があるので、テーマ探しが容易ではありませんでした。だからこそ多くの監督が選択を躊躇したのではないかと思いました。脚色を続けながら感じたのは、テーマを無理に作ることはできないということでした。
テーマが与えるどんな意味よりも、どのように観客の方々に楽しさを与えるかがより重要でした。テーマ探しより楽しさ探しの方がずっと難しかったです。組織内でスパイが誰なのか、果たしてチョン・ウソンとイ・ジョンジェの中で誰がスパイなのか。
観客の方々にこのミステリーに関心を持たせ、緊張感を感じさせることが重要でした。誰がスパイかをめぐって1種のゲームをしなければならないのですが、あまりにもその過程が長ければ退屈で、短すぎると面白くないと感じると思いました。そのためコンテの段階からその点をめぐって悩みました」
Q:演出者、主演俳優としての両立は大変でしたか?
「その2つを同時にできるのかと疑問に思いましたが、不可能ではありませんでした。演出は、スタッフがベテランだったのでよく助けてもらいました。もちろん悩みの量では、演出に対する方がはるかに大きかったです」
Q:監督イ・ジョンジェが主演俳優チョン・ウソンにどんな演技ディレクションを与えたのかも気になります。
「ウソンさんは年輪があり、自身の強みと作品に対する理解力がかなり高い俳優なので、特別なディレクションはしませんでした。ただ編集ポイントがあるので、所々で疑問を持って演技をしてほしいと話しました」
Q:今年の夏からNetflix『イカゲーム2』の撮影に入るとの噂がありますが?
「まだシナリオを受け取っていないので、秋頃に撮影に入るのではないかと思います。どんな内容なのかはシナリオを受け取ってから知りたくて、わざとファン・ドンヒョク監督に何も聞きませんでした。唯一尋ねたのは、私は出演しますかまたゲームに参加しますか程度です」
Q:『イカゲーム』の大成功と初演出作でカンヌ国際映画祭に招待されるなど、素晴らしい成績を納めていますね?
「とてもありがたいことに良いことが続いています。この状況は何かと思うくらいです。そういう時ほど地に足をつけたいです。幼い頃にそのような経験があり、その時は何が何だかよく分かりませんでした。少し力を抜いて自分を見る視野が生まれた気がします」
Q:ハリウッドからの出演オファーも受けたと聞きましたが、演出をまたやる予定はありますか?
「ハリウッドからのオファーがなかったわけではありませんが『ハント』とスケジュールが重なって苦労しました。また、他の国の言語で演じるということは決して簡単なことではないと思います。すぐに演出の計画はありません」
(c)STARNEWS
(1/1ページ)