キム・セジョンがドラマ『社内お見合い』を通して成長した。
同名のウェブ漫画を原作としたドラマ『社内お見合い』は、超絶イケメン社長カン・テム（アン・ヒョソプ）と、正体を隠した見合い女性社員シン・ハリ（キム・セジョン）の“退社防止”オフィスロマンスだ。キム・セジョンは明るく元気なシン・ハリ役を演じ、何もかも完璧な財閥三世カン・テム役を演じたアン・ヒョソプとのロマンスを描いた。

「達成感でいっぱいです。準備期間から撮影期間まで、やることが多かったです。それらを全て良い状態で追えることができ、良い思い出となりました」

『社内お見合い』は、ネットフリックスTV部門でグローバルランキング2位、韓国、日本など全世界55か国でランキング入りした。

「グローバルな人気は予想していました。むしろ韓国で見てもらえるかが心配でした。Kドラマが愛されている理由は、小さいことにも注目しているからだと思います。大きな事件ではない、小さなことを特別に作り上げているところが、Kロマンスコメディの長所だと思います。今回の作品でもそこが光っていて、台本を読んで“海外で良い反応を得そう。韓国でもそうであってほしい”と思いました。ですがまだ世界でも人気ということに実感が湧いてないです。文字でしかその反応を見られないので。でもとても感謝しています」

主人公として成功を収められたドラマを終えた感想について彼女は次のように語ってくれた。

「以前は、一生懸命やるということをためらうこともありました。やった分、返ってこなかったらどうしようと思っていたのですが、今はそういう考えをせずに頑張れるようになりました。次の作品も一生懸命やれば、いつか違う反応を得られるでしょうという気持ちを持たせてくれた作品だと思います。私に点数をつけるとしたら、90点をあげたいです。

また、この作品が“青春だった”と思えると思います。今が一番美しい年齢だと言われました。そんな年齢の美しい瞬間を記録し、美しい結末となったので、私の20代後半を振り返った時、一番最初に『社内恋愛』が思い浮かぶと思います。20歳後半の良い幕開けとなり、春を知らせてくれた作品でした。私にとって、20代初期の春がI.O.Iとgugudanで、20代後半の春は『社内お見合い』ですね」

12話という、これまでで一番話数の少ないドラマをやり終えたキム・セジョン。

「不必要なシーンを飛ばして、説明を長くすることもなく効果的な編集をして、短い時間にお見せできるという点は長所です。ですが短所も、もう少し説明できたのにというところも、短い故できないこともありそこが残念です。編集されてしまったシーンも多く、最終回を最近撮影したので記憶に残っているのですが、実はテムがハリをアメリカに行かせると言い、『実は私も一緒に行きたかったんです』と言いながら寂しさを初めて表に出すシーンがありました。こういう過程もあったというところをお見せできていたらどうだっただろうと思いますね」

キム・セジョンはドラマの前半、お見合いの席での図々しさ、コミカルさがSNSでクリップ動画となり話題となった。視聴者は「韓国のエマワトソン」と彼女を呼ぶほどに。

「2つの感情が湧きました。1つは感謝です。重要なシーンなので注目を集める必要がありましたし、視聴者の皆さんを納得させる必要もあったので。2つ目は、エマワトソンが個人的に好きなので嬉しかったです。でもプレッシャーと嬉しさとが共存していましたね」

シン・ハリというキャラクターを演じるために、テムを愛そうと努力したと語る。

「見える部分だけのテムを理解するだけではだめだと思いました。ヒョソプさんが見せようとするテムの姿、本当にハリが恋したテムの姿がどんなものなのかをいち早く理解しようとしました。そういうところを理解しようとしたことで、ロマンスへの不安も解消できました。それと、コミカルな部分についても悩みましたね。ロマンチックコメディなので、単純に笑えるだけではだめで、何故このシーンで笑いが必要なのかも説明しなくてはいけないので、むしろコメディの方に集中しました」

最終回で見せたアン・ヒョソプとのベッドシーンも話題に。

「ハリとテムとしての方向性としては合っていたと思います。現場でも演出さんがよく考えてくださり、流れが壊れてしまわないように努力してくださいました。私たちにばかり気を使われて、むしろ演出さんの方が心残りがあるのではないかと思うくらいで。役者としては悔いのない撮影でした。実際に出来上がったシーンは恥ずかしくて見れませんでした。

最後のシーンは全てアドリブでした。テムとハリにとって結婚ということが大きなものではなく、一日が過ぎ去るような流れの一部のように感じたらいいなと思いました。特別なことが起きたのではなく、当然のことだということが伝わるようにしたかったです。なので特に準備したりせず、些細な話題の一つのようにしました。テムから一度も愛しているという言葉を聞いたことがなく『愛してると言ってみて』とアドリブで言ったのですが、そのシーンも使われました。

最初はぎこちなかったのですが、スキンシップをすればするほど自然になっていきました。以前は平気なふりをしていたのですが、今回は恥ずかしさをすぐに口にしました。そしたらヒョソプさんが気にかけてくれて、自然な演技ができました」

次期作として『今日のウェブ漫画』への出演が決まっているキム・セジョンは、最後に視聴者に前向きなメッセージを投げかけた。

「まだ原作を見ていないのですが、一度見てみようと思っています。このドラマは、人生で2つ目の大きな夢をかなえようとしているすべての方を応援できるドラマになってほしいなと思います。夢を叶えた人も、その次の夢を叶えようと生きています。夢を叶えられなかった方も、今日一日を生きるため、最善の選択をしたと思います。その夢も価値があるので、選択を後悔しないでほしいです」

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