ユ・アイン インタビュー
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ユ・アインは映画『バーニング』以後、新しい映画で帰ってきた。
韓国で公開が始まった、彼の出演する映画『国家破産の日』は、国家破産を前に危機を阻止しようとする人と、危機を利用しようとする人、危機から生き残ろうともがく人のストーリーを描いた映画だ。ユ・アインは、国家破産に賭けてお金を儲けようとする金融マンのユン・ジョンハクを演じた。
久しぶりに大衆の前に姿を現したユ・アインに話を聞いた。
―『国家破産の日』に出演した理由を教えてください。
「破産はみんなが恐れていることだと思います。国が破産の瞬間を迎え、各々がどのような選択をするかを綴ったシナリオが興味深くて、単に面白いというより、どのような視線で生きていかなければならないか、目を向けさせる内容が良くて出演しました」
―キム・ヘスさんが「ユ・アインさんが役の大小にかかわらず出演を決めてくれ、とてもありがたかった」とおっしゃっていました。その言葉通り、もっと注目を受けられる作品もあったと思いますが、それについてはいかがですか?
「俳優業というのは注目される職業ではありますが、僕はそこを目的としてやっていません。だからこそ『優しい嘘』にカメオで出演し、『ベテラン』で悪役を演じることができました。良い作品の一部になれることが僕の俳優としての目標です。
『国家破産の日』は、国家破産の事態を解決するために、女性が引っ張っていくストーリーという点が非常に興味深かったです。僕は話の中心にいる人物ではないですが、観客を話の中に入り込ませる役割で、それが良かったです。危機は嫌いですが、それを機会として手に入れたいという気持ちを持っている人物というところが、観る人が身近に感じられるキャラクターだと思います」
―通貨危機当時を覚えていますか?
「ニュースの画面以外は全く覚えていないです。今回の作品に出演し、さめた目で世の中を見てみようと考えるようになりました。これまでもそうしようと思ってはいましたが、今回の出演を機に、どのような目で世の中を見ながら生きていくべきか、もう一度考えるようになりました」
―幼いムルジュ(リュ・ドクファン)を叩くシーンもありましたね。
「人物の本性が分かるシーンだったと思います。『お金を稼いだからといって喜ぶな』と言いながら叩くのですが、そのセリフが一番好きなセリフでもあります。僕自身“お金を稼いだからといって喜ぶな”、“金持ちになるからといって世の中が良くなるわけではない”など考えるので。そういう僕の考えとキャラクターが重なっていた部分もありました。
お金を追い求め、成功を追っていても、結局はある瞬間無駄だと悟ってしまうのが本当のところではないですかね。むなしさが訪れませんか?」
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