チェ・ウシク インタビュー
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何のくすみもない美しい顔、そして痩せ型な体系。
母性本能を刺激するようなウブさから陰湿なオーラを放つアウトサイダーまで、様々な表情で観客と視聴者たちの前に立ってきた俳優のチェ・ウシクは、現在、映画界が一番注目している20代男性俳優の一人だ。27日に韓国で公開した映画『魔女』には、以前と違うチェ・ウシクがいる。
彼が演じた青白い顔の青年の名は“貴公子”。10年前に施設で起こった謎の事故で、一人生き残り記憶を失って生きてきた女子高生ジャユン(キム・ダミ)を探し出し、彼女の人生を揺るがす人物だ。「名前、できたんだね。魔女のお嬢さん」という挨拶から感じる冷たさは尋常ではない。感情なく披露するアクションも同じだ。
彼に数多くの悩みを抱えさせた“貴公子”はこうして、チェ・ウシクの新たな可能性を引き出してくれた。
「名前が“貴公子”じゃないですか…」
『新世界』、『隻眼の虎』、『V.I.P. 修羅の獣たち』のパク・フンジョン監督に渡されたシナリオを受け取ったときから、この3文字はチェ・ウシクに重く圧し掛かった。「僕に出来るでしょうか?」と尋ねたとも言う。しかし、前に出すぎず、劇中で軽くともスピーディなアクションを演じたことに「賢い選択ではなかったかと思います」と満足感を見せた。
「冷たく堅い人…“貴公子”という人間からは、何もしなくともオーラが感じられました。役について聞いたら、僕がこれまで演じてきたハツラツさやイタズラっぽさを、貴公子に吹き込むことができると思いました。何度かやってみたら、表面だけだったキャラクターがもう少し柔軟になっていく感じがしましたし、“こうしていけば様々な面が出てきそうだ”とも思いました。それからは僕だけの“貴公子”を探す感じでしたね」
今まで演じてきたたくさんのキャラクターの中には、自分自身が少しずつ入っていると語るチェ・ウシク。何だか気分が乗らず憂鬱なときの姿が『魔女』の“貴公子”だったり、そのほか『ファミリー』のいたずらっ子“ウボン”にもチェ・ウシクの一面があるという。彼は「全ての人にあるように、僕にもいろんな面があると思いました。才能のある方たちは自分を捨ててでも新しく作られますが、僕はまだそこまで至っていないようです」と自分を謙遜した。
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