ファン・チヨル インタビュー
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ファン・チヨルは、人気TV番組を生み出す代表的な韓流スターだ。2015年Mnet『君の声が聞こえる』をはじめKBS2TV『不朽の名曲-伝説を歌う』、中国版『私は歌手だ』の湖南TV『我是歌手』まで…出演する音楽オーディション番組ごと注目を集め、一気にスターへと成長した。
だが、彼にも長い無名生活があった。そのため、これといったヒット曲はなく、やりきれなさと、恐れもあったという。昨年販売数22万枚を記録した初のミニアルバム『Be Ordinary』を発売する前までは…。
彼は昨年を振り返り「歌手として基盤を築いた年だった」と話す。“持ち歌のない歌手”ではない“ヒット曲のある歌手”として堂々とステージに立てるようになったからだ。
終了したばかりのオーディション番組『The Unit』で審査員としても活躍した彼は、紛れもない“先輩歌手”として、誰かに希望を与えている自身を振り返り「歳月の流れは本当に早い」と笑みを見せ、特有の慶尚道(キョンサンド)訛りを混ぜつつインタビューに答えてくれた。
―すでに今年も2か月過ぎてしまいましたが…。2017年はどんな一年でしたか?
「歌手として基盤を築いた年?今まで、自分のアルバムを作成する時間なんてほとんどありませんでした。そしたら知らない間に『持ち歌がない歌手』、『ヒット曲がないのにあそこまで売れている歌手は初めて見た』というようなコメントまでも出ていました。なので、昨年は僕のアルバムに多くの時間と努力を費やそうと思いました。“歌手ファン・チヨル”が、デキるところをお見せしたかったんです。
とても慎重にアルバム作りをしました。周りからは、準備しながらも『うまくいかないと思う』というふうに多く言われましたし、自分でも『年齢も年齢だし、バラード向きではないのでは』とも話しました。心配とプレッシャーがありましたが、応援してくださる方が増えたことで、そういった葛藤も乗り越え、韓国で僕の曲を作ることができました。歌手としての基盤を築くきっかけとなりましたね」
―アルバムを出すまで時間がかかった理由は何でしょうか?
「アルバム作成を“潮が満ちた”と拒否するのだけは避けたかったです。あと、“何でもいいから出す”、ということもしたくなかったです。なので、一昨年の10月から具体化してきて、それを実現するまでがかかってしまいました。歌ってみて、僕に会う曲なのかもチェックしながら。そうしているうち遅れていったんです。何の曲でもレコーディングして出すのなら一瞬ですよ。ですがそうしてしまったら、応援してくださるファンの方々に申し訳ないと思うんです」
―結果物に満足していますか?
「満足しています。今回のアルバム、すごく気に入っているんです。細かくこだわった部分も多く、後半の作業にもすごく気を遣いました。深夜に知り合いの皆さんがメールをくれて『すごくいいよ』、『感性が呼び覚まされる』というように連絡が来て…」
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