イ・ビョンホン インタビュー
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イ・ビョンホンの新作『それだけが私の世界』は、頼るところもなく生きてきた前職ボクサーが、長い間離れ離れになっていた母と再会し、障害を持つピアノの天才の弟に出会い繰り広げられる物語だ。コメディあり、感動を誘うヒューマンドラマありの美しい音楽映画となっている。
兄イ・ビョンホン、弟パク・ジョンミン、母ユン・ヨジョンが主軸となっている同映画で、イ・ビョンホンは共演の2人をしっかり支えると同時に“主語”となり話を進めていく。映画の重み、キャラクターのカリスマ性を取っても“さすがイ・ビョンホン”という言葉は残る。
―今回の役柄が、日常的で身近なキャラクターという部分がまず目に留まります。
「日常的なキャラクターを演じたくて決めたわけではないんです、本当に。『南漢山城』の次に、またビシッとした重みのある、そういった人物が出てくる話がもしも僕の心に響いたとすれば『南漢山城』のような役になっていたと思います。でも、僕が“こういう役をやろう、キャラクターが気に入った”というよりも、全体の感性やストーリーを気に入ることが第一条件です。キャラクターはその次に考えることだと思っています。そのストーリーが与える力などが僕を動かすのならば、残りのことに対する悩みは二の次。どんなキャラクターに出会うかは大きな問題ではないんです」
―では、どんな感性が心を動かしましたか?
「映画を観て、良いと思ってくださったのならば皆さんもお分かりかと思います。心を響かせるもの、温かく、観るたび楽しさがあったなら。僕もシナリオを読みながらくすりと笑ったり温かさを感じたり、感動もしたりして良かったです。そのうえ、キャラクターも良くて、ジョハが持っている彼だけの感性に惹かれました」
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