イ・ジェフン インタビュー
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俳優イ・ジェフンが、帝国主義に立ち向かう不良青年となった。
6月28日に公開した映画『パク・ヨル』で彼は、日本統治時代である1923年の関東大地震直後を背景に、不当な権力に死刑をも覚悟しながら抵抗した朝鮮人パク・ヨル(イ・ジェフン)を演じる。
今作では、イ・ジェフンがこれまでのイメージを払拭した姿を見せるということで、公開前から期待を集めていた。劇中の彼はぼうぼうの髭を生やし、みすぼらしさがうかがえる容姿だが、不良っけ満載の役だ。“イ・ジェフン?”と思うほどに見慣れない姿に、これまで築き上げてきた自身のイメージを脱ぎ棄てた彼は「これから同じものはお見せできないかもしれない」と話す。
「実在した人物を描いているため、似せなくてはいけませんでした。最初、テスト撮影で扮装したのですが、皆僕だと分からなかったんです。監督も『お!』と驚かれるほどでした。僕のイメージが変わったと言いながら楽しそうにされてました」
―実在の人物を演じる上で重要視した部分はありますか?
「最初は単純に、日本統治時代の内容だったので欝憤や感情を表現しようと考えました。でも、読み続けるとパク・ヨルの信念、態度がそれ以上に最も重要だということが分かりました。そういったものが僕の演技で崩れたり誤解を招くことなく、観てくださる方々に映画の伝えたいメッセージが伝わるように慎重に考えました。
台本を読んだだけの演技や、単純に情報だけを伝えるということはしたくなかったです。歪むことなく、パク・ヨルという人物が持っている信念と、彼がどんな感情も持って生きていたのか、そこを重要視しなくてはならなかったですね。なので、この作品は負担でした」
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