ソン・イルグク インタビュー
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俳優ソン・イルグク(46)が演劇の舞台に帰ってきた。2010年と2014年度に行われた「僕は僕だ」で舞台デビューした彼は、今回初の小劇場デビューを果たす。
現在演劇「大虐殺の神」に出演中のソン・イルグクが、インタビューに答えてくれた。
■「大虐殺の神」
フランスの作家ヤスミナ・レザの作品。公園で遊んでいた子どもたちが喧嘩になり、一人の少年の歯が折れてしまう。殴った少年の親アレンが、殴られた少年の親ミシェルとベロニクの家を訪れ始まる物語。
ナム・ギョンジュ、イ・ジハ、チェ・ジョンウォン、ソン・イルグクなどが出演し、7月23日まで芸術の殿堂 自由小劇場にて公演中だ。
同作でソン・イルグクが演じるのは、恐妻家で平和主義者のミシェル。前半は愉快なキャラクターで雰囲気を包み込むが、後半では妻ベロニク(イ・ジハ)との喧嘩シーンで旺然たる姿へと豹変する。
ソン・イルグクは「キャストのナム・ギョンジュ、チェ・ジョンウォン、イ・ジハ先輩までベテラン揃いで、自分の影が薄くならないよう努めなくてはと決心しました。演技はやってきたけど舞台では発声から違います。どんなに演技が上手くてもセリフが伝わらないとなんの意味もないんです。“声が聞こえない”と言われないことが最初の目標でした」と明かした。
同作を選んだ理由について尋ねると「絶対これ、と決めたわけではないですが、一度小劇場公演をやってみたくて。嘘みたいに自分にぴったりな作品に出会いました。妻は神様がカリキュラムを練ってくれたみたいだと言っています。運良く自分のやりたかった作品に出会えました」と答えた。
ドラマ界ではベテランだが、演劇界でのソン・イルグクは新人も同様だ。本人もまた新人のつもりで練習を重ね、毎日自分の演技を録画したビデオを2回見て、モニターチェックに励んでいたという。
ソン・イルグクといえば、『朱蒙(チュモン)』や『チャン・ヨンシル~朝鮮伝説の科学者~』などのたくましいキャラクターが思い浮かぶ。初の演劇の舞台だった「僕は僕だ」でも安重根氏を演じた。一方本人は、今作のようなコメディー演技がとても面白いと告白した。「楽しくて仕方がないです。嫌々勉強するんじゃなく、明日はどうやってみようかワクワクします。朝目を覚ましたらすぐ台本を手にとって。家でサイクリングしながらモニター映像を流して練習します。とても楽しいです」と。
どんな俳優と呼ばれたいか訊くと、ソン・イルグクは「番組のおかげで三つ子が有名になって、国民的な人気を博しました。演技にもっと励んで、いつかは“三つ子のパパ”でなく“俳優”と呼ばれるようになりたいですね」と答えた。
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