あらすじ
教授が学生を愛して、学生が教授を愛する。夫が女の子を愛して、妻が同僚の教授を愛する。しかし誤解しないでほしい。「初恋」はよくある不倫ドラマではない。誰もが一度は経験したことのある恋物語だ。ただ時期を間違って来た愛にもっと切なくて胸が痛くて、とても言葉で全てを語れない。彼らの切迫した物語は切迫しているだけに美しくて、世の常にへばりついて生きる私たちの心を恥ずかしくする。そして振り返ったそこには、初恋がはにかむように立っている。地下鉄のプラットホーム。電車から降りて新聞を買う二十七歳のヨンウ(チョ・ヒョンジェ)。
振り返った時、電車に乗る女性を見付けて磁石にひかれるように電車にまた乗る。彼女の名はヒス。やはり二十七歳になった、美しいオ・ヒス(チョ・アン)。ハン・ヨンウと数年ぶりの再会である。その間ヨンウは、写真作家としてデビューし、認められ始めたと知らせた。二人、並んで座ってフィルムを回すように過去を思い出し始める。34歳になったイ・ジュニ(シン・ソンウ)。4年間のイタリア留学を終えて帰国、熱病のように病んだ初恋の思い出があちこちに立ちこめている母校に講師として赴任する。彼を15年近く待っていた大学のサークル同期であるユン・ソギョン(キム・ジス)の父親が美大の学長であるおかげで…。