あらすじ
これは、2人の“1976年3月14日生まれのソン・ヒョンチョル”の物語。
一人目のヒョンチョル(キム・ミョンミン)は完璧主義者で冷徹、もう一人のヒョンチョル(コ・チャンソク)は、優しく温かい心の持ち主、と正反対の性格だ。
お互い顔も知らないが、名前、生年月日も全く一緒のこの2人。
この後、あることがきっかけで、中身が入れ替わることに…!
冷徹な方のヒョンチョルAは、名門大卒、国内最高大手銀行の最年少支店長を務めている。冷たく完璧主義者の彼は、美人だが“スーパーで働いている”という点で自分に見合わない妻を、他人のように扱う。
「スーパーで仕事をするなんて。俺に恥をかかせるな、夫を無くすことになるからな」
一方、優しい方のヒョンチョルBの家庭は、そんなヒョンチョルAとは正反対。性格通り、仲睦まじい家庭を築いている。
ヒョンチョルBは中華料理屋のシェフで、努力の甲斐あって、晴れて自分の店を持てることになったところだ。そして、これからも家族仲睦まじく生きていけると思っていた…
そんな矢先、ヒョンチョルAとヒョンチョルBは、共に、不慮の事故に遭ってしまう。
それも、同日、同時刻だ。
ヒョンチョルAは、助かる可能性が1%にも満たないとの医師の診断。ヒョンチョルBの方は、幸いにも大きな負傷なく、意識を取り戻した。
そして、ヒョンチョルBが徐々に動けるようになった時。
ヒョンチョルBの病室前に、“神の使い”(カイ)が現れた!
この神の使いの使命は、“神のお告げ”により、ヒョンチョルAの魂を持って行くこと。だがあろうことか、2人のヒョンチョルの生年月日、名前、事故の発生時間までもが一緒だったために、魂を取り違え、誤ってヒョンチョルBの魂を持って行ってしまう…!
突然、事切れるヒョンチョルB。助かる確率が0に近かったヒョンチョルAも、手の施しようがなく、結局息を引き取った。
しばらくして神の使いは過ちに気付いたが、時すでに遅く…
ヒョンチョルBの家族が泣き崩れる姿を見て、苦しむのだった。
* * *
一方、ヒョンチョルAの火葬場では、あり得ない事件が起こっていた。
火葬を前にして、ヒョンチョルAの遺体が突然、起き上がったのだ!
周囲は騒然となり、ヒョンチョルAは再度病院に搬送された。「死んだ人が生き返った」と病院でも大騒ぎになった。
だがこのヒョンチョルAの様子…どこかおかしい。
ただ、名前を聞かれて「ソン・ヒョンチョル」と答えるし、生年月日も全く一緒。誰もが「ただおかしくなっただけ」として取り合わなかった。
一人になり、ヒョンチョルAは、焦った様子で電話をかけた。
相手は…ヒョンチョルBの妻だった!
どうやらヒョンチョルBの魂は、ヒョンチョルAの肉体に乗り移ってしまったらしい。
妻に何度もこの不可解な出来事を説明するも、別人の声から発せられる意味不明なストーリーを、到底理解してもらえるはずもなく…
だが、このままでいられるわけがない!
ヒョンチョルBは、隔離された病院から脱走を試みるのだった。