あらすじ
ハ・ムンス(ウォン・ジナ)が幼い頃、ショッピングモールの倒壊により48人が死亡するという大事故が起こった。
彼女は当事者でありながら奇跡的に生き残ったが、妹を亡くした。子役モデルとして活躍していた妹をこよなく愛していた母親は生きがいをなくし、酒に溺れ、近所の人とケンカを繰り返す日々。そしてとうとう、父はそんな母に呆れ、家を出てしまった。
それからムンスは、銭湯の番頭に美容室、建物模型製作に母の世話と、あんな事故があったことなど忘れさせるくらい忙しく、気丈に、毎日を過ごしていた…。
ある日、ひょんなことからニュータウン建設に関わる建設事務所で仕事をすることが決まったムンス。
はじめはとても興味深く感じていた計画だったが、後に建設予定地が、あのショッピングモール倒壊現場の跡地だということを知る。
“追悼碑を建てるという話もあるのに…”
心がざわめく中、事務所で思いもよらぬ言葉を耳にした。
「あれだけ大きな事故で、48人しか死ななかったんだってよ」
無情な言葉にムンスは憤る。だが、
「…48人“しか”?48人“も”死んだんですよ」
そう返すのがやっとだった…。
* * *
後日、現場近くのバス停で待っていたムンスに、見知らぬ男性が話しかけてきた。
「あそこで仕事してるんですか?何か見たことあるなと思って」
彼の名はイ・ガンドゥ(イ・ジュノ)。ムンスと同じく、ニュータウン建設に関わっているそうだ。そして彼もまた、ショッピングモール倒壊事故で奇跡的に生き残った1人だった。
突然声をかけられ戸惑っていたムンスだったが、2人はそれ以降、現場で顔を合わせるたびに会話をするようになり、徐々に打ち解けていった。
“不思議と彼の前では、これまで隠し続けてきた本当の自分に戻れる”
いつしか、ムンスにとってガンドゥの存在は、素の自分を全てをさらけ出せる大事な存在、そして絶対に失いたくない存在へと変化していくのだった…。