あらすじ
ソ・ジユン(イ・ヨンエ)は、大学で韓国美術史を専攻する非常勤講師。ファンドマネージャーの夫を持ち、自身は次期大学教授の有望株だ。しかし彼女の人生は前途洋洋たるものではなかった。ジユンを指導する教授ミン・ジョンハク(チェ・ジョンファン)は、弟子から搾取するばかりの“横暴”を絵に描いたような人物。ジユンはただひたすらに次期教授就任への道を信じ、ミン教授の機嫌を取り続ける不毛な毎日を過ごしていた。
ある日ミン教授は、“世紀の発見”と言われる絵画「金剛山図」に関する論文の執筆をジユンに任せる。しかし研究すればするほどに、ジユンは「金剛山図」が偽作なのではないかとの疑惑を深めていく。
これにミン教授は激怒。ジユンは学会出席のため教授と共に赴いたイタリアで雑用ばかりを押しつけられ、更には「無断で出歩いた」という理由で学会から追い出されてしまう。更にはミン教授から懲戒委員会に言付けられて、非常勤講師の席まで奪われることに…。
失意と絶望の底に突き落とされ、ひとりイタリアを彷徨い歩くジユンだったが、酩酊の中で、偶然に朝鮮中期の画家シン・サイムダン(イ・ヨンエ(二役))の日記を手に入れることになる。
日記に記された手がかりを元に、ある古宅に辿り着いたジユン。そこには自分そっくりの女性が描かれた「美人図」があった。日記に引き込まれるジユンの頭の中を駆け巡る朝鮮時代の記憶と、日記に記されたもう一人の芸術家、イ・ギョム(ソン・スンホン)との切ない愛…。ジユンが日記を読み進めると、そこには更に「金剛山図」の真作の行方についても記されており…?