あらすじ
今から数十年前、一人の女性を命の次に愛していた男性がいた。
彼女に気持ちを伝えられず、彼は彼女そっくりの人形を作り、代わりに愛情を注いだ。
だがついに、彼女が彼の気持ちを受け入れてくれる日がやってきて…男性は人形のことなど忘れ去り、幸せな日々を送っていた。
そんなある日、彼女が殺害されてしまう事件が発生。犯人と追い詰められ、死に至った男性。
彼が最後に見たのは、死に行く自分を穴が開くほど見つめる人形…そう、男性自身が作った人形の冷たい顔だった。
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人里離れた森の中の小さな美術館に、5名の人物が招待された。
知的な彫刻家ヘミ、明るい女子高生ソニョン、球体関節人形を自分の分身のようにしている内向的なヨンハ、野心家の写真作家ジョンギ、そしてモデルをしているテスン。
彼らはここで寝泊まりし、球体関節人形のモデルにならなくてはいけない。美術館を埋め尽くすグロテスクな装飾と人形を見て興味が湧く一方、自分たちに似た人形が制作されるという事実にワクワクする彼ら。
絵のように美しい風景と、童話の中のような美しい美術館だが、余裕を持って楽しめるような場所ではなかった。
一行に対して何かを隠しているようなチェ館長。車いすで移動し、作業室に入り浸る人形作家チェウォン。ユミのことは昔から知っているという謎の少女ミナ。
そして夜になると聞こえてくる奇妙な音。また、生きているかのように彼らを常に監視するような人形らの気運…ある日、ヨンハの人形が首を切られ、目玉を抜かれた凄惨な姿で発見される。一行はそれが、昔から伝えられてきた人形を殺害する方法であることに気づく。
人形に対する、互いが知っている話をしながら明かされていく衝撃の事実。
彼らは、同じ人形の呪いの話を知っていたのだ。
理由のわからない、彼らに迫る恐怖を感知する5名。
人形を失くし、神経質になっていたヨンハが天井の扇風機で首を吊った死体となって発見される。
おかしな少女ミナを追いかけようと、その場にいなかったユミが犯人とされ、次々続く死…
森の中は悲鳴で溢れ、愛らしく思えていた人形らは恐怖の承認となり彼らを取り巻く…