作品ガイド

1967年光州。幼い頃、ボスとして並外れた気質を見せたウン（チョ・ヤンウン）は、18歳で「火神3人組」という組織を結成し、独自の基盤を構築した。

ソウルに舞台を移し、明洞一帯に勢力を広めていた彼は、当時ごろつきの世界を掌握していた「シンサンサ組」とぶつかることになり、これをきっかけに彼は強大な背後勢力を信じ横暴を行うシンサンサ組をつぶす決意をする。

1975年初め、ついに彼は一人の先輩がシンサンサ組にリンチされる事件をきっかけに有名なホテル事件を起こす。

この事件は、シンサンサ組はもちろん、手下の全羅道勢力らも一気につぶすクーデターであり、世代交代の序幕だった。彼は特別捜査網を避け、追われる身となり、暴力団のゴットファーザーとなる。

その後、再びソウルに帰ってきた彼は、シンサンサ組と警察の監視が厳しい中、つぶれた組織を再建しようとし、ウンを愛していた恋人ヨンスクは自殺。

だがその頃、ホテル事件で立場が危うくなった全羅道勢力らは彼を除外するためソジャン組のボス テチョンを誘い込んだ。テチョンとウンは熾烈な決闘を繰り広げ、この決闘後、ウンは何者かによる密告で警察に逮捕されてしまった。

だがすぐに出所した彼を待っていたのは、腹心スチョンの反乱だった。ウンは彼を助けるも、スンチョン派事件に巻き込まれ警察に逮捕され、ここでスチョンはウンを主犯として彼を再び裏切った。

一方、政治的生贄として無慈悲な拷問がウンに加えられ、彼は挫折と絶望、死への恐怖の中で15年刑を宣告される。ここで彼は初めて神という存在との出会いを果たす。だが恋人との別れ、信じていた先輩の死などで窮地に追いやられた彼は、聖書を閉じ、刑務所内で勢力を構築し皇帝のように君臨していく。

その当時、彼の夢は仮釈放だった。だが刑務所で起こる組織の争いに関連し、ウンの仮釈放は毎回叶うことなく、挫折し憤怒したウンは刑務所暴動事件を起こす。シベラアと呼ばれる大田刑務所独房に入れられたウン。人間観察もできないテテってした孤立生活が始まり、ここに彼は長い間忘れていたもう一つの戦争、自分との戦いを始めるのだが…