あらすじ
"王の女を求める者。その者は、死の恐怖さえも忘れさせるほど美しく、生きた人間の血を吸うバンパイア"
自身が書いた小説だと、親友キム・ソンヨル(イ・ジュンギ)に熱く語りながら自慢するチョンヒョン世子(イ・ヒョヌ)。ソンヨルはその話にあまり興味を持たないが、実はチョンヒョン世子が書いた小説は、小説ではなく現実の話だった。
200年前、高麗(コリョ)が崩壊するとき、バンパイア クィ(イ・スヒョク)の元を訪ね、自身を王にしてくれたら代々クィに仕えると頼んだ先祖。クィはそれから、先祖を王の座へ座らせ、王の後ろで国を動かし、王の妾たちを抱いて血を吸ってきた。
これを知ったチョンヒョン世子は、クィを殺すために情報を集め、"備忘録"を書き下ろす。
チョンヒョン世子の様子から何かを感じとったソンヨルは、チョンヒョン世子を問い詰めて真実を知る。
翌日、ソンヨルを連れてどこかへ向かうチョンヒョン世子。向かった先はルールを守らないバンパイアを処分する守護鬼ヘソ(ヤン・イクチュン)の元だった。そんなヘソに、なぜ今までクィを仕留めなかったのかと聞くソンヨル。ヘソは、クィを呼んだ者は人間であるため、クィを仕留めるのも人間の意思がないとできないと説明する。チョンヒョン世子はソンヨルに「ヘソは200年間クィを殺す秘器を守ってきた」とを話す。
ソンヨルが秘器がどこにあるか聞くと、ヘソはクィの気が弱くなる二日後の皆既月食のときに秘器を用意しておくと話す。
城へ戻り、チョンヒョン世子はソンヨルに自身に万が一のことが起きた場合は備忘録を確認するように念押しする。これにソンヨルは、命をかけてでも備忘録を守ると答える。
しかし、クィはこの二人の姿を後ろでずっと見ていた…。
翌日、朝早く城を訪れたソンヨルは、城で何か起きたことに気づく。すぐに秘器を手に入れなければいけないと思い、一人でヘソの元へ駆け付けるが、ヘソはすでに襲撃されていた。血を流して倒れているヘソを発見して動揺するソンヨルに、ヘソはもっと自身に近づくようにと呟く。ソンヨルがヘソに近づくと、ヘソは突然ソンヨルを襲い、首を噛んだ。
「私ができることはここまでのようだ。私の能力がどのぐらい移ったかはわからないが、あなたはクィを倒せる唯一のバンパイアになるだろう…」