あらすじ
舞台は智異山(チリサン)。そこに人間から九尾狐(クミホ)と呼ばれているウォルリョン(チェ・ジニョク)が住んでいた。彼の正体は智異山の守護神だ。
同じ頃、元・両班(ヤンバン)のソファ(イ・ヨニ)は、父の謀反が原因で弟と共に官奴婢に身分を落とされていた。そして官妓(妓生)になれと言われたことに反発したソファは、服を脱がされ、木にくくられてしまう。
それを見ていたウォルリョンは、助けたいと思うも、人間界に手をだすことはできないと思い、その場を去る。
結局ソファは助かるものの、弟と共に逃げるが、追手に追われたソファは弟を先に逃し、自害しようとする。その瞬間、不思議な現象が起こった。ソファはウォルリョンに助けられたのだ。
そしてウォルリョンはソファに"九家の書"を探し、ソファのために人間になりたいと言い出す。"九家の書"は、人間になる方法を記した九尾狐に伝わる伝説の書だ。
やがて二人は恋に落ち、結婚する。ソファと一生を共にしたいウォルリョンは、友人のソジョン法師を訪ね、"九家の書"の内容を教えてもらおうとする。九尾狐のままでいれば永遠に生きることができるのに、ウォルリョンの意志は堅かった。
"九家の書"の内容を知るには、殺生の禁止、人間から助けを求められたら拒否してはならない、神獣の姿を知られてはならないという3つの禁忌を、100日間守らなければならないと言われたウォルリョン。
しかし、ある日ソファが襲われそうになった時に妖力を使ってしまい、神獣の姿を見られたウォルリョンは青白い炎とともに消えてしまった。
その後、ソファはウォルリョンとの子を身ごもっていたことを知り、神獣の子を産むことに悩む。生まれた子は人間の姿形をしており、殺すことをためらったソファは、結局赤子をかごに入れ、川に流したのだった。その後、ソファは追っ手に殺されてしまう。
赤子を発見したソジョン法師は、ソファが残していた遺言どおり、赤子を人間の子として育てるよう、パク・ムソル(オム・ヒョソプ)に預ける。
ガンチ(イ・スンギ)と名付けられた赤子はすくすくと成長する。自身が半獣半人であることにまだ気づいていないガンチ。二十歳まで神獣であると気づかれなければ人間になることができるが…