あらすじ
<この時代の英雄を作って見よう>今の時代の英雄とはどんな人だろう?<卑怯な奴め!お前の名前は傍観者だな!>あるデモ隊が発した掛け声だ。現代人はすべての面で徹底的な傍観者だ。私と関係ない事、私に利益にならない事なら横で人が死んでも知らないふりをして徹底的な傍観者になる。<不意>や<悪>に対立する勇気がないというのが、まさに傍観者だ。一緒に暮らしながら、私たち皆がお互いに傍観者になってしまった現実は、悲しくて惨めなものだ。その為に、現代では<傍観者にさえならなければ>、誰でも英雄になることができる。
ちょっと損害をこうむっても、ちょっと危険な目にあっても、ちょっと面倒だとしても…。<正しい事に少しのおせっかい>さえできれば、その人は立派なこの時代の<英雄>である。私たちはその小さな勇気さえ持つことができなかった。しかし、そういう英雄は必ずいなければならず、また私たちはそんな人がたくさん現われるのを待っている。あなたと私、私たち全て…。