ニュース コラム グッズ 来日情報 お問合せ

全コーナー一覧

サイトマップ

▼検索したいコーナーをお選びください。

旬記事まとめ

芸能界も声を上げるN番部屋事件、主犯の“博士”が逮捕される

2020/03/30
芸能界も声を上げるN番部屋事件、主犯の“博士”が逮捕される

芸能人らが善良な影響力を行使している、テレグラム「N番部屋事件」と関連した加害者らの処罰を促す声。

現在、主犯の逮捕にまで至っている。



テレグラム「N番部屋事件」とは、メッセンジャーアプリ「テレグラム」などを利用して秘密の部屋を作り、女性の性搾取物と不法撮影物を共有してきた事件だ。

2018年12月から今年3月まで未成年被害者16名を含む計74名の女性から、顔が写っている裸体写真を受け取ったのち脅迫し、強圧的にわいせつな動画を撮影。それを共有する「N番部屋」、「博士部屋」の有料会員らを募集し流布していた。

現在まで確認された「テレグラムN番部屋」利用者数は、計26万名に達し、最近「博士」と呼ばれる運営者チョ・ジュビンが拘束され、身分を公開された状態だ。

芸能界も声を上げるN番部屋事件、主犯の“博士”が逮捕される
(c)ミニトゥデイ

重ねてこれを共有し流布してきた26万名の利用者らに関しても、身分公開を要求する国民請願が話題を集めている。これには芸能界も加担し、加害者処罰を促している状況だ。

一番悪質な「博士部屋」

芸能界も声を上げるN番部屋事件、主犯の“博士”が逮捕される
(c)N番部屋に上がっていた周知事項

中でも、この運営者チョ・ジュビンが運営していた「博士部屋」は、最も悪質だったとされている。

上記はN番部屋の周知事項にあった文章だが、訳は下記の通り。
-----------
ここに共有されている子たちの動画、及び写真は、わいせつなアカウントを持っている子たちを脅迫して得たものです。

指示したとおりにやらず逃げた子たちなので、好きに使ってもらって大丈夫です。
あと、もしかしたら自分の写真があるのではないかと見に来た方もいると思いますが

「指示したことをきちんと行った奴隷たちの動画は掲載しません」

心配しなくても大丈夫です。
-----------
と記載されている。

さらに「博士部屋」で共有されていたものの中には、彼が未成年者を含む女性らに「刃物で体の一部を切れ」、「刃物で体に字を刻め」などの醜悪な性的虐待行為をさせて撮影したものを流布し、金を稼いでいたという。

そんな面を持ちながらも主犯者は、保育園や障害のある方の施設でボランティア活動を行うなどの行為もしていたという。

ついに自殺者が


この「博士部屋」に加担していたと推測される40代の男性が、漢江で投身自殺をした。自殺現場で発見された男性のカバンの中には、「博士部屋に加担した。ここまで事が大きくなると思わなかった」と後悔の内容が書かれた遺書が発見されているという。

芸能界からの応援


一番最初に声を上げたのが、女優のハ・ヨンス。これまで自身のインスタグラムとTwitterを通して該当の事件と関連した資料を公開し、国民請願を促してきた。これに対しハ・ヨンスは「『N番部屋』加害者の考え方が、とても危険で非論理的だ。未成年強姦でも飽き足らず、知人を陵辱とは。厳重な処罰と糾弾を受けるのが妥当」と語った。

ソン・スヒョン、Girl's dayヘリ、女優のチョン・リョウォンソン・ダムビイ・ヨンジンらが事件と関連し聖搾取協力処罰を促した。

これと共に男性芸能人も力を注いでいる。ドン・スパイク、俳優のポン・テギュ、歌手チョグォン10cmのクォン・ジョンヨル、ユ・スンウ、VIXX RAVIらが各自のInstagramに関連の請願文を掲載し、社会的関心を促している。

芸能界には被害者も


だが反対に、非難の的となった芸能人もいる。

ラッパーのSimba Zawadiは「こういう時こそ冷静な理性で処罰が行われてほしい」とし「後々あなたの息子、幼い弟が、AVを一度間違った見方をしたら、今回の事件の判例となり、公平性を考慮し無期懲役、死刑となる社会になる」と訴えた。

以降、Simba Zawadiはインスタグラムを通してユーザーらと口論に。これについて彼は「フェミニストのみんなの気持ちが楽になるなら、ここに好きなだけ悪口を書いていけ。そこまで素晴らしい論理に素晴らしい思想を持つ方々なのになぜ誰一人有名なアカウントがないのか分からない」と釘を刺した。

子役のキム・ユビンもユーザーの批判の的となった。自身のフェイスブックに暴言とも取れる文を掲載。芸能人であれば控えておきたい言葉もたくさんあった。

芸能界も声を上げるN番部屋事件、主犯の“博士”が逮捕される
(c)キム・ユビン フェイスブック画面キャプチャー

これをみた世間から当然のように怒りを買ったキム・ユビンは、非難が降り注ぎ「浅はかな考えで上げてしまった文章を見て気を悪くされた方には申し訳ない。僕にN番部屋に入ったことがあるのかと言ってきた人と、すべての韓国の男性を犯罪者扱いした人がいて腹が立って書いた文」と謝罪した。

それでも叩くユーザーが途絶えることなく、キム・ユビンはすべてのSNSアカウントを非公開にした。最終的にキム・ユビンの両親まで息子の軽はずみな言動について謝罪する事態に。世間の怒りを鎮める対応に出た。

現在も変わらずN番部屋への世間の関心は熱い。影響力を持ったスターまで、これに対して声を出し始めている。過ちを犯した人物は処罰を受け、被害者は負った傷の治療を受けることが必要。韓国にまだ正義という甘さが残っていることを願う彼らの声は、さらに激しくなっている。